こんにちは、ringoです。
表題は、先日本屋で一目惚れして衝動買いをした、
岩波文庫(黄130-1)『中世なぞなぞ集』鈴木棠三(編)、1985年からです
ヒントは漢字です。答えを出すと単純なのですが、作り方が上手いと思います
答えは「かざぐるま」
表題のなぞなぞをよんで、文屋康秀の
「吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ」という歌を連想しました
高校で百人一首の講義を受けた際に紹介されて、
和歌が嫌じゃなくなったのを思い出します
『中世なぞなぞ集』から面白いなぁと思ったのを3つ紹介します
「はヽには二たびあひたれども ちヽには一どもあはず」答:唇
「四季のはじめ 月のおハり」答:花扇
「椿葉落ちて春もなし 公私わたくしなうして 君を用る」答:松
1つ目は、今だと疑問符がついてしまうのですが、
昔の発音と今の発音の差を感じられて興味深いです
今風にアレンジした「ママには2度会うけれど、母には一度も会わず」の様な形で、
小さい頃に弟に借りた『かいけつゾロリ』に載っていたのを思い出します
2つ目は、まず現代生活では縁のないものを問うているのが、いいなと思いました
春夏秋冬の頭文字「ハナアフ」に月の後ろの「キ」を足して「ハナアフキ」
仮名遣いの問題で、より難しく感じられますよね
3つ目は、「公」を「こう」「きみ」と違う読み方をさせるのが面白いと思いました
言葉遊びって、伝わったり伝わらなかったりして、難しい遊びだなぁと思います
でもそこが楽しいとも思うのです
最後に、最近知ったものでお気に入りの謎かけを紹介します
「月々に月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月」という詠み人知らずの歌です
答えは「月」が8つあるので、(旧暦)8月です。仲秋の名月ということです
月を見る度に思わず口ずさんでしまいます
滑らかに畳み掛けるようなリズムが楽しいです
宜しかったら、皆様もお試しくださいませ^^
「は」の発音が「ha」ではなく「fa」だったという謂れですね.
発音が「ha」になってからは,次のような解説になっているそうです.
母は齒々の意父は乳の意にて上唇と下齒下唇と上齒とあふは二度なり我乳はわが唇のとゞかぬ物なれば一度もあはぬ意にて唇と解たるなり是ら變じたる體の何曾にていとおもしろし
http://snob.s1.xrea.com/fumikura/motooriuchito_nazo/
そうですね!
日本語の変遷を感じますね。
さらに、越後で採集されたなぞに、
「婆に逢って爺に逢わぬ」という形のものも
あるのだそうです。
作り替え方が上手だと思います。